塾講師って?(アルバイト編 その2)
ここからが塾講師のバイトを考えている人にとって必読の内容になろうかと思います。
家庭教師については後半で解説しますね。
まずは、塾講師の求人広告の読み方から。
ちなみに「教員免許」が必要なのかという疑問があるかもしれませんが、どの塾も基本的に必要はありません。
あったら、なお良い程度です。 手当ても付きません(笑)。
話を続けると、アルバイト情報誌であれ、ネットからであれ、求人広告を読む時は【給与体系】と【勤務時間】を特に確認&吟味しなければなりません。
というのは多くの求人広告で大きな落とし穴が1つあるからです。
例えば、次のような求人広告の一部があったとします。
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■ 時間講師!大募集! ヾ( ´ー`)ノ ■
生徒と一緒に成長しながらガッツリ稼ぎましょう!
時間:18:00〜22:00
時給:2200円〜
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この求人広告を見た場合、何も知らないと2200円×4時間で1日8800円!うーん、ステキ!
と思うかもしれませんが、実際は異なります。
何が違うかと言うと、塾講師の給与計算は「授業した時間だけ」しか計算されないのです。
前述の求人広告の塾で19:00から45分授業を3コマだったら、授業時間は2時間15分になりますので、1日あたりの給与は2200円×2.25時間で4950円になるのです。
早めに教室へ行って予習をしたり、採点したり、授業後に生徒と面談をしたりしても、1円も支給されないと思って下さい。
「授業の予習や準備も仕事の一環だよー!」と言いたい人もいるかと思いますが、塾サイドの言い分としては予習や準備も、その時給に含まれているという考えです(だから時給は他の業種に比べ高いかもしれませんね)。
19:00から授業でも教室長や社員講師から「1時間前の18:00には教室に到着するように」と言われ、時間通りに出勤しても給与が発生するのは19:00からの授業。
本来、労働基準法では業務の為に待機している時間も労働時間と見なされ、給与を払わなければならないとされているのですが、仮に追求しても「時給に含まれている」と逃げられるのがオチです。
例外として社員講師からの指示で採点の手伝いをお願いされたり、1時間以上のミーティングに出る場合にはファミレスのアルバイト位の時給が出る所もあります。
実際に問い合わせる時や面談の時には「授業時間」や「出勤は授業が始まる何分前までか?」をしっかり確認すべきです。
特に集団授業の講師で1年目は予習や授業準備で、かなりキツイ事を覚悟しておいた方がいいでしょう。
あと念頭に置いておかなければならないのは他のバイトと違って融通が利きにくいということです。
当たり前ですが、生徒の通塾日・授業時間は基本的に固定されていますので「サークルの飲み会」があるからとか「デートの約束があるから」etcの理由で、シフトが入っている日に休む事は×。
代講を出すという手がありますが、頻繁に代講を出すと、生徒や教室からの信頼を無くして、最悪は外される事もありえます。
補足になりますが、よほどの実力者で無い限り必ず「研修期間」というものが存在します。
採用になって、すぐ教壇の前に立てるワケはありませんので…。
この研修期間中の時給は言うまでもなく本来の時給の半分だとか、マイナス500円とか、一律1,000円etc、様々ですし、研修期間も塾によって「1ヶ月」とか「教室配属になって授業を持つまで」etc、様々です。
(研修も1日何時間もやるワケでなく、1時間とか2時間etc、短いのがポイントです)
特に始めた頃は割に合わない仕事かもしれませんね。
逆に研修も終わり季節講習で朝一番から夜終わりまで12コマとか頑張ってやると1日あたり1万5千円とか稼げる場合もありますので、本当に塾や、その教室次第で割に合う・合わないが分かれるのは確かなようです。
【家庭教師はどうか?】
家庭教師のアルバイトの場合、割りに合うかどうかのラインは「担当生徒数」、「御家庭までにかかる時間」、「指導時間数や日数」で決まります。
極端な例ですが、時給2500円で毎回1時間半の指導をする条件で御家庭と家庭教師の契約をしても、そのお宅に行くまでに往復で3時間かかってしまったら時給換算で555円にしかなりません。
他のバイトの方が実入りは良くなってしまいますね。
また家庭教師業者に登録する形でも、必ず声がかかるという保証はありませんし、個人で活動するにしても、今の時代は貼り紙を貼れる場所が無いに等しいのですし、自分でポスティングをしても、どれだけ集まるかというと厳しいと言わざるをえません。
後は御存知のように家庭教師派遣業者の場合は業者にマージンが取られますので、その分、時給は低くなります。
家庭教師派遣業者に登録はしないで個人で数名の生徒を確保できれば、割りに合うかもしれませんね。
それだったら、とりあえず家庭教師派遣業者に登録して生徒を紹介してもらったら、御家庭を口説いて自分との直接契約にすれば楽に生徒が確保できて、稼げるじゃん!と誰しも1度は思うかもしれませんが、家庭教師派遣業者に登録する時に、御家庭と直接契約をしたら法外な損害賠償を請求されても文句は言いませんという誓約書なり契約書を書かされますので、現実的ではありません。念の為。
家庭教師派遣会社もアタリ・ハズレが多くある為、ネットetcで情報収集するのが吉でしょう。
最大手のト●イでさえも、登録教師にも契約家庭にも評判の悪さが目立っています。
次章では【塾講師って?(社員編)】について解説します。